金融機関からの融資を考える時とは、どんなタイミングでしょうか?
それは「資金繰りに困ったとき」しかあり得ません。

そして多くの経営者はどうやって資金調達をすればいいのか、迷い始めます。
Googleで「融資 交渉 方法」などの語句で検索する、AIに質問する、知人の社長に相談するなどいろいろな情報を仕入れようとするでしょう。

どの様な事業計画書を持っていけば有利に話を進められるのか、融資を検討している経営者は、星の数ほどあるサイトから情報を探し、自分が欲しい情報で理論武装して面談に挑みます。

中には金融機関からの資金調達、融資のサポートに強いことをうたった税理士、中小企業診断士などの士業に資金調達サポートを依頼する経営者もいるでしょう。

しかしどんな情報を集めようと、どれだけ金融機関との緊密な連携をうたっている士業のサポートを受けようと、金融機関の担当者が見ている点は、サポートを受けていない経営者と何も変わりません

金融機関の融資担当者がのぞむ状況が準備できないなら、どれだけ情報を集め、書類を作り、高額な融資サポートを受けても、資金調達はできません。

税理士に「自分が御社の決算書を作れば、必ず融資が受けられます!」と言われて顧問契約をし、金融機関からけっきょく1円も資金調達ができなかった経営者を、私は100人以上見てきました。
これ以上資金調達について、間違った情報や人に対してお金を払う経営者を出したくないので、この記事を書きます。

融資担当者が欲しいものは1つだけ

金融機関の担当者が欲しい情報は1つだけです。

それは
「上司、審査部を説得するための根拠ある材料」
これだけです。

そして「上司、審査部を説得するための根拠ある材料」は2点あります。

1.自己資金額
2.事業計画書

この2点になります。
融資の担当者との面談時に社長がものすごく感じよくふるまい、素晴らしいプレゼンをできたとしても、上司や審査部を説得できる材料を金融機関に提示できなければ、まったくの無駄になります。

銀行マンも人の子ですから、感じが悪い自分が嫌いな人間より、丁寧に人と接する自分が好きな人の力になりたいと思うのでしょうが、感じがいい貧乏な社長より感じが悪いがお金持ちの社長のほうが圧倒的に融資を受けられる可能性が高いのです。

担当者との関係性も重要ですが、そこに時間をかけるよりも、しっかりと練られた事業計画書の作成に時間をかけるほうが得策でしょう。

自己資金額0円では融資の土台にのらない

自己資金額についてですが、経営者がいくら手元に貯めてその事業を開始したのか、担当者はとても重要視します。

なぜならこの点を分析するだけで、融資を申し込んできた経営者が、どれだけ計画的に起業資金を作ってきたのか、どれだけ計画的に資金調達をしてきたのか、その人のお金に対する感覚をはかることができるからです。

起業時に資金調達を計画的にできなかった経営者に対しては、返済も厳しいだろうと考えるのです。

ですのでネットでよく見る「0円起業」は、私はおすすめしません。

登記代など初期費用を安くするために、株式会社ではなく合同会社で起業するという選択をするのも方法としてありですが、手元資金0円で始めるのはあまりにも無謀です。

金融機関に資金調達の相談に行っても自己資金が0円では、まず融資の話し合いの土台にのらないでしょう。

もし自己資金0円で起業し、金融機関との資金調達の話が進むとしたら、自宅などの不動産を担保にいれられる場合です。

「すぐれた事業スキームがあれば、自己資金0円でも金融機関からの資金調達はできる」という専門家もいるようですが、私は難しいと思います。

実際に自己資金0円なのに、事業スキームがすぐれていたからという理由で、金融機関からの資金調達に成功した経営者に、私は1度も会ったことはありません。

もし自己資金0円で起業し、資金繰りにいき詰ってこれから金融機関に資金調達の相談に行こうと思っている経営者がいるなら、すぐにでも手元に資金を集めてください。
金融機関に相談に行くのは、それからです。

事業計画書はストーリーがすべて

2点目の事業計画書ですが、担当者が見ているのは「これなら返済ができると、確信をもてるストーリーが書かれているか」です。

ストーリーとしては、

優れたストーリー

『起業時に1000万円資金がありました。
1年経営していくうちに、手元資金が500万円になってしまいました。
しかし売り上げ額は起業時の8倍になっています。
この将来有望な事業を拡大するためには、あと1000万円が必要です。
売上額は順調に伸びているので、毎月の利益で十分に金融機関への毎月の返済が可能です」

という感じのストーリーがベストです。

このストーリーを作り上げるために、事業計画書を書くのです。
必要なのは、

・なぜこの事業を始めようと思ったのか
・そのためにどうやって資金を作ったのか、資金調達したのか
・この事業がなぜ将来的に有望なのか
・金融機関に毎月返済できる根拠

これらを数字の根拠をもって、理論的に担当者に話すことがとても重要です。

事業計画書の書き方や考え方については、当サイト内 ” 資金調達に成功する可能性が上がる事業計画書の考え方と書き方 ” 、 ” 日本政策金融公庫からの資金調達成功法を資金調達のプロが完全分析さ “ でも詳しく解説していますので、参考にしてください。

融資担当者の最重要判断ポイントはこれだ

いろいろと書きましたが、本当に担当者が資金調達の相談にきた経営者のどこを見ているかは、ここまで書いたどのテキストにも実は書かれていません。

今まで書いた内容はとても重要で、必ず融資の相談時には必要なことばかりなのですが、実は担当者が見ているのは

「この人は借りた金を返す人間性があるか否か」

ここなのです。

今まで人から借りた金を返さず逃亡したような人や、自分だけいい目をみるために仲間を売るようなことをしてきた人は、その人の目と言葉に人間性がでます。

担当者と何度も打ち合わせをしている中で、ずるい人間性を完全に隠し通せる人はそうそういません。

なんとなくの目の動きや、ふいに出た言葉で「あれ?この人の人間性はちょっと信用できないかも」と、相手に悟られるのです。

金融機関の融資担当者は、何百人、何千人という経営者に会ってきています。
どんな人間性を持った経営者なのかを見抜く独特な目を、彼らは持っています。

資金調達に使えるテクニックを覚えることも大事ですが、あなたがどういう人間で、どのように生きてきたのかも、同じくらい大事です。
自分自身の生き方に胸をはれる生き方をし、正々堂々と金融機関の担当者と交渉してほしいと、私は願っています。

資金調達一発アウトはつきとおせない嘘をつくこと

これだけは絶対に資金調達の面談時にやらないで!というポイントは、

つきとおせない嘘をつくこと

です。
話の整合性がとれている嘘を堂々とつきとおすならば、もしかしたら融資の審査で有利にはたらくかもしれません。
しかしもし整合性がとれておらず、キョドキョドしながら嘘をついたなら、資金調達の土台から一発で追い出されます。

実際に私が見た一発アウトな事例は、

  • ありもしない自己資金が別の口座にあると言った
  • 車のローンを滞納し、差し抑えられていたことを隠していた
  • 割賦で買ったスマートフォンの返済をしていなかった

などです。

社長自身名義のローンの返済が滞っていたなどの金融事故は、必ず金融機関にばれます。
絶対に嘘をつかないでください。

ありもしない資金があるという嘘をついたら、必ず最終的にはそのお金がある口座の通帳の原本を持ってくるよう、担当者から言われます。
かりにすぐ返済するからと約束して、家族から借りたお金を一気にその口座に振り込んだとしても、このお金は一体どこから来たお金なのかを詰められます。

こうなってしまったら、その嘘をつきとおすことは不可能です。

隠したいことや嘘をつきたいことは、経営者であれば誰でも1つや2つはあるでしょう。
しかし担当者にその嘘がばれたり、「この経営者は嘘つきなのでは?」と疑われた時のデメリットが、嘘をつくメリットを上回るかどうかを冷静に考えてください。

見栄をはるために嘘をつく人も多いですが、その見栄は本当にあなたを助けるものなのでしょうか?

金融機関の融資担当者は何百人、何千人という経営者と会って話をしています。
彼らの嘘を見抜く能力をなめてはいけません。

つくべき嘘とついてはいけない嘘を見極めてください。

まとめ

金融機関からの資金調達を考えたときに、経営者に必要なものは

  1. 自己資金額
  2. 事業計画書

の2点です。
しかし一番重要なのは、あなたの人間性です。

金融機関の融資担当者は、そこをとても重要視しています。

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