以前私が会社を倒産させた時期の仕事の仕方と、思っていたことを書いてみます。
毎月入金より出金が多く、自分の個人の銀行口座から今まで必死に貯めてきたお金を法人口座に移しては、毎月25日の従業員の給料、月末の支払いをしている。
雨の日も風の日もがんばってチラシをポスティングしても、反響はほぼ0。
チラシを作るにしても人に頼むと高いから、自分で手描きして最安の印刷会社に頼み、ポスティング会社を頼むなんてとんでもないことは、絶対にできない。
自分の役員報酬はもちろんずっと0円。
従業員にせめてチラシのポスティングだけでも手伝ってほしいとお願いしても、
「自分たちの仕事ではありません」
と断られ、集客から接客、現場の対応まですべて自分でこなす。
その合間に日本政策金融公庫に行き、追加融資の相談に行くが審査の結果は「追加融資NG」。
自分の個人口座のお金は、あれだけ苦労して貯めたのに100万円単位で減っていく。
お金のことですでに家族に迷惑をかけている。
起業してから一度も黒字にならない。
ずっと赤字。
金融機関への返済も始まっているのに、返済の原資は会社の口座の金ではなく、自分の個人口座の金。
その個人口座の金もそろそろ尽きる。
身体も心もズタボロ。疲れた。
従業員は手伝ってくれないし、こんな状況で給料アップを言ってきた。
誰にも相談できないし逃げたい。
なんでこんなことを始めちゃったんだろう。
もう死にたい。
そんな状況でしたが、今も私は元気に経営者として仕事していますし、自己破産もしていません。
こんな状況になるのは絶対に二度とごめんですが、当時の私と今現在似たような状況の社長は多いのではないでしょうか?
なぜ私はこんな状況になったのでしょうか?
原因ははっきりしています。
「知識がない上にとるべき行動を間違えた」からです。
ですので私の会社は倒産したのです。
あなたの会社はあなたが「倒産させる」という行動をとらない限り、倒産しないのです。
手形が不渡りになれば当座口座は使えませんが普通口座は使えますし、事務所の賃料の遅延が続いても、従業員に給料を払えなくても倒産しません。
金融機関への返済が遅れたり返済自体ができなくなっても、取り立ての人が自宅を襲撃してくる、家財に差し押さえの赤紙を張られるなんてことは、一切ありません。
当時の私はこんなことすら知りませんでした。
社長であるあなたの知識と行動が、あなたの会社の命運を決めます。
ここでは倒産する会社すべてに共通する倒産の原因(知識)と対策(行動)を、解説していきます。
なぜあなたの会社は儲かっていないのか原因を知ろう
倒産とは人間に例えると、
「会社が病気にかかり症状が出たので、薬や手術などの様々な対策をうったが死亡した」
ということです。
分かりやすくここでは、倒産を人間の病気に例えて話を勧めます。
倒産(会社の死亡)の原因はたった1つです。
それは資金ショートという名のお金の問題が解決できなくなることです。
そして倒産(会社の死亡)にいたるまでの原因は大きく分けると3つあります。
- PL(損益計算書)の問題→純利益が残らない
- BS(貸借対照表)の問題→借金が多い、換金できない資産が多い
- CF(キャッシュフロー)の問題→資金繰りするお金がない

それぞれの問題をここから詳しく解説していきます。
倒産(病気)の原因を突き止め、それに対する治療法をはっきりとさせ、有効な治療を続けて行うことが、病気を治すためにはとても大事なことです。
ここでは3つある倒産の原因とそれぞれの治療法を説明します。
倒産の原因1. PL(損益計算書)の問題→純利益が残らない
人間に例えれば、いくら食事をたくさんとっても出ていく方が多すぎて、身体を維持するための栄養が残らない栄養失調の状態。
それどころか食費のために借金をして食事をとり続け、それでもとった食事がまったく栄養になっていないという状態です。
- 経費がかかりすぎ
- 売上が少ない、もしくはない
- 仕入れと売上の数字のみで利益が出ているとカン違いするため
各原因について解説します。
一度すべての経費をきっちりと書き出して、何にいくらかかっているのかをはっきりさせましょう。
そして各経費が本当に必要かそうではないのかを判断し、必要のない経費をカットしましょう。
経費の洗い出しと整理の仕方ですが、会社を倒産させない具体的方法/あなたの会社を生き延びさせるためにすることは2つだけ 毎月の経費をリスト化しようを参照してください。
経費がかかりすぎていることが、倒産の大きな原因になることはとてもよくある話です。
今かかっている経費というのは、一見絶対に必要に見える経費ですが、
「今まで使っていた費用だからなんとなく」
「従業員に文句を言われるのが嫌でそのままお金を払い続けている」
という会社を、私たちは数多く見てきました。
ですがこの状態を続けると、倒産の大きな原因となります。
使わなくてもいいお金を使い続けるくらいでしたら、一刻も早く経費を削減し、浮いたお金を会社の運転資金に入れ、倒産の原因を1つでも減らしていきましょう。
営業が足りません。
ネット集客でもダイレクト営業でも、とにかく営業をしましょう。
具体的な各営業手法については、アウトライン1-1 3 を参照してください。
いいものを作っていれば勝手に売れるという時代ではありません。
いいものを作っていても買い手に情報を届けないと、商品は売れず告知不足が倒産の大きな原因となります。
これも倒産する会社の倒産の原因としてはよくある話なのですが、ぱっと見利益が出ているように見えるので、社長も放置しがちな問題です。
そしていよいよ資金繰りが苦しくなり倒産が視野に入ったら、ようやく手をつけようとします。
しかしその時には運転資金が底をついていて、打てる手がほとんどないという状態になりがちです。
これが原因で倒産するというのは、とてももったいない話です。
治療方法としては仕入れと売上の数字だけで「利益が出ている」と判断せず、他にもかかっている経費も組み込んだ上で、利益が出ているかどうか計算することです。
他にもかかっている経費とは、
- 家賃
- 役員報酬、従業員の給与
- 交通費
- 接待費
などになります。
「自分のビジネスは儲かっている」と思いたい社長が、世のほとんどだと思います。
しかしこのような原因で倒産の危機をむかえるくらいでしたら、しっかりと今どのくらいのお金を使っていて、本当の利益がいくらなのかを真正面からきちんと把握しましょう。
実際に私たちが倒産の相談を受けるとき、こういった原因でお金が足りなくなっている会社は多々ありました。
というより倒産の危機にある会社のほぼ全社が、無駄な経費を見て見ぬふりをし、一見儲かっていそうな数字に安住して、本当の倒産の原因に社長が気付いていませんでした。
この様な状況になる前に、勇気をもって本当の数字に向き合ってください。
倒産の原因2. BS(貸借対照表)の問題→借金が多い、換金できない資産が多い
この問題は、人間の症状に例えると「肥満」です。
食べ物の血液も潤沢にあって、身体にたくさんエネルギーを蓄えているように見えるが、実はたっぷりついたぜいにくでしかない。
ぜいにくだから筋肉のように体を動かすための動力源にならず、いざ身体を動かそうとしても本体にぶら下がって邪魔にしかならないという状態です。
このパターンが原因で倒産する会社は、会社の本業を行う動きがどんどん鈍くなり、銀行対応や接待など本業と関係ない動きに社長がとられます。
この状況を変えないと、だんだんと末端から壊死していくように会社が緩やかに倒産に向かいます。
- 借入を起こさないと会社の資金が回らない状況になってしまっている。
- 過剰な在庫や設備投資、不動産や出資などの投資の失敗
- 不良取引先への売掛金の回収ができていない
- 付き合いの浅いよく知らない取引先から、自社にとても有利に見える取引先条件を提示され取引を開始するが、条件がみるみる不利な方に変更されていく
各原因について解説します。
借入を起こして社長であるあなたが投資しているその事業は、いつから儲けが出ますか?
本当にこれから先儲けが出るようになるのでしょうか?
儲けが出るとして、儲けが出るはっきりとした根拠は何ですか?
もしこの質問にはっきりと答えがないようでしたら、不採算部門を閉鎖し人員整理をしてください。
製品を作る際に甘い予想に基づいた製造数の発注は控えましょう。
また、これ以上の新しい設備投資や新規事業への出費は再検討してください。
可能ならば出費をおさえてください。
設備投資や新規事業への出費は金額がとても大きく、よほど先行きが明るくない限りは一発で会社が倒産する原因になりかねません。
私たちが実際に関わった案件ですが、ある製造業の会社が過剰設備投資で倒産、夜逃げ寸前までいきました。
設備の建設費自体は自治体が全額負担してくれたので、初期投資こそは規模の割には少なくてすみました。
その設備を利用した新規事業を立ちあげ、先行きは明るいはずだったのですが、新規事業自体が思ったほど利益が上がりません。
おまけに大規模な設備を作ってしまったため、そのあとの設備の維持費、人員の維持が大きな負担になり、経営を大きく圧迫しました。
ここまで大きな規模で設備投資をするとなかなか損切りもできず、過剰設備投資が原因の倒産パターンでは典型的な流れです。
「ここまで〇〇万円投資したのに、ここでやめたら金をドブに捨てるようなものだから」となかなか損切りができない社長を多くみてきました。
しかしその投資自体があなたの会社の倒産の原因になるくらいでしたら、どこかで線引きをして、潔く撤退することも戦略の1つです。
金額が小さければ影響は小さく、倒産の大きな原因にはなりません。
しかし塵も積もれば山となるで、こういう回収できない売掛金を多く抱え始めると会社の空気にゆるみが出てきて、お金に関しすることがどんどんゆるくなっていくものです。
何より取引先に「あの会社への支払いは後回しでいいだろう」と思われているのがよくないです。
取引先にそのように思われていると、何かにつけあなたに不利な条件を押し付けられます。
ですので「1円でもお金はお金」とご自身に強く言い聞かせ、なんとしてでも回収してやる!という強い気持ちを持ってください。
「このくらいの金額なら回収できなくてもいいか」
という緩みが、ご自身の会社の倒産の原因になるなんて、まっぴらごめんでしょう。
倒産なんてさせない!絶対に従業員を絶対に守り抜く!
という社長のそんな強い姿に従業員はついていくのです。
普通に交渉しても支払ってくれない取引先から売掛金を回収するのは、とても難しい事です。
もし回収に成功するコツがあるとすれば、取引先から
「この社長はめんどくさいからさっさと払っておいた方がいい」
と思われることです。
- 何度でも連絡をして、相手にしつこいと思われる
- 少しでも回収できそうな条件をいくつも提示する。
この2点を試してみてください。
とくに2つ目の方法は、「いつ」「いくら」なら払えるのかと条件を細かく提案してください。
あともう1つかなり有効な手段として、「売掛金の回収に慣れている代理人を使う」という方法があります。
こういった時につい相談しがちなのが弁護士ですが、残念ながら弁護士では内容証明を出すことくらいしかできません。
内容証明自体には何も法的拘束力はないですし、もし相手が内容証明を何とも思っていないような人でしたら、無視されて終わります。
そしてこのパターンも残念ながらとても多いです。
金額が大きければ訴訟を起こすこともあり得ますが、手元資産が無く回収できないから訴訟を起こすだけ無駄という流れになることがほとんどです。
こういう場合は、例えば私たちのようなこういった状況に慣れている人間を使い、プロと一緒に交渉にのぞむことで、解決することも多々あります。
もし身近にこういった状況を解決した経験がある方がいらっしゃれば、ぜひその人にアドバイスをもらったり、同行をお願いしてみてください。
あなたの会社が売った商品やサービスのお金を回収できず、それが原因で倒産するようなことはあってはいけません。
1円でも多く1日でも早く売った商品の代金を回収できるよう、しつこく交渉を続けてください。
この倒産原因に対しては、まず新規の取引先の売上比率を大きくかたよらせないことが大事です。
こういうことを仕掛けてくる取引先というのは、始めから確信犯で近づいてきています。
一見とてもいい取引条件でどんどん仕事もくるものだから、取引先の要望に応えつづけその取引先選任担当まで配置し、売上比率も右肩上がりになっていきます。
そしてその会社の社長はどんどん仕事がくるものですから、どんどん拡大させていきます。
経費も設備も新しい取引先のためにどんどん使います。
売上比率が大きく新規取引先にかたより、新規取引先の売上に自社の経営状態が左右されるところまできたあたりで、あなたにとって不利な取引条件変更を先方から提示されます。
その時には売上の大部分を新規取引先に依存していますから、不利な条件変更でもあなたは飲まざるを得ません。
そしてどんどん儲からない仕事になっていき続け、経営状態が極限までおいつめられたある日、この新規取引先からの不利な条件変更が原因で倒産するのです。
実際に私たちはこのパターンも何度も見てきています。
こういう状況にもし今なっている社長がこの文章を読んでいたとしたら、一刻も早く思い切って取引を停止してください。
そして会社の規模を思い切って縮小し、以前の取引先からの仕事を増やしてください。
新規の取引先との仕事が大きいものだとしても、すでに取引がある取引先との仕事の比率は新規3:既存7くらいにおさえください。
でないと上記の理由が原因であなたの会社が倒産する可能性はじゅうぶんあり得ます。
倒産の原因3. CF(キャッシュフロー)の問題→資金繰りするお金がない
人間の病気に例えると「貧血」です。
身体(会社)を動かすために必要な血液(お金)が足らず、ふらふらの状態です。
お金がない
この1点のみです。
BS(貸借対照表)とPL(損益計算書)を改善してお金を作るしかありません。
もし融資が受けられる状況なら新規融資、追加融資を検討してください。
新規融資、追加融資の交渉方法、融資元の選定などについては、当サイト内 ” 資金調達 ” を参照してください。
換金できる資産(不動産、有価証券など)があるなら、現金に変えましょう。
必要のない出費をなるべく減らし、利益を出せる事業と人に手元に残ったお金を投資して、少しずつお金(血液)を増やしていき、本業を軌道にのせてください。
回せるお金が増えていけはキャッシュフローの問題は徐々に解決できます。
そこまでは自転車操業が続くとは思いますが、なんとか資金をまわしていきましょう。
手形の不渡りを起こしても普通口座は使えますし、金融機関への返済が遅れてもすぐには会社は倒産しません。
もし金融機関への返済や自宅のローン返済が遅れた時に何が起こるのかということを知りたければ、当サイト内 ” 会社の倒産から社長の自宅を守る、法に則った全手法をすべて公開 ” を参照してください。
あなたが倒産することを決意しないかぎり、あなたの会社は倒産しません。
ここまで色々な倒産の理由と原因を書いてきましたが、実は倒産の原因は「社長が会社を続けることをあきらめる」ことが倒産の原因なのです。
逆に言えば社長であるあなたが諦めないかぎり、あなたが原因で倒産することはないのです。
まとめ
あなたの会社が倒産する原因は3つあります。
- PL(損益計算書)の問題→純利益が残らない
- BS(貸借対照表)の問題→借金が多い、換金できない資産が多い
- CF(キャッシュフロー)の問題→資金繰りするお金がない
以上になります。
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